特集:
2008/04/23 日記<アクチュアリー>
アクチュアリー
アクチュアリー (actuary) は、ビジネスにおける将来のリスクや不確実性の分析、評価等を専門とする専門職である。アクチュアリーの発祥の地は英国であり、伝統的には生命保険の分野で活躍してきた。「保険数理士」「保険数理人」などと訳されることもあるが、保険計理人と紛らわしいため、「アクチュアリー」とそのまま呼ぶことが多い。
概要
アクチュアリーは、伝統的には生命保険会社で活躍する存在であり、近代的生命保険業とアクチュアリーは密接に結びついている。生命保険のように人々が資金を出し合い、リスクが顕在化した人を助ける制度は、頼母子講をはじめ古くから存在した。これに対し、個々の加入者のリスクを測定することによって合理的な保険料を徴収することとしたものを「近代的」生命保険というが、その加入者のリスク測定にはアクチュアリーの存在が不可欠だった。このようにリスク測定=死亡率算定から出発したアクチュアリーであるが、近年は、確率論の進歩と金融工学の発展により、生命保険・損害保険・企業年金といった伝統的な分野だけでなく、金融の世界で数理を扱う領域を幅広く取り扱うようになってきている。
各国におけるアクチュアリー
アクチュアリー団体に所属している者をもって「アクチュアリー」と呼ぶ。日本以外の項目では各国のアクチュアリー団体について述べる。
日本
日本において「アクチュアリーになる」とは、「日本アクチュアリー会の正会員になる」とほぼ同義である(外国のアクチュアリー会の正会員もアクチュアリーと呼ばれる)。年金数理人や、保険計理人になるための条件の一つは、日本アクチュアリー会の正会員であることである。2004年現在、日本アクチュアリー会の正会員数は約1,100人である(正会員以外も含めた全会員数は約3,500人)。日本アクチュアリー会の会員資格には正会員のほか、準会員、研究会員があり、下記の1次試験・2次試験とも合格すれば正会員、1次試験全科目に合格すれば準会員、それ以外が研究会員である。受験資格は原則として大学を卒業していること。一度に全科目に合格する必要はないが、1次試験にすべて合格しなければ(つまり準会員にならなければ)2次試験は受験できない。したがって最短では2年で正会員資格が取得できることになるが、実際には全科目合格までにかかる期間の平均は8年あるいは9年と言われており、理系の資格試験のなかで難関資格として挙げられることが多い。
数学
生保数理
損保数理
年金数理
会計・経済・投資理論
生保コース(生保1、生保2)
損保コース(損保1、損保2)
年金コース(年金1、年金2)1次試験が基礎的な内容を問う試験であるのに対し、2次試験はアクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門知識および問題解決能力を有するか否かを判定する試験とされ、実務的な内容が多く問われる。2次試験は生保・損保・年金のいずれかのコースで合格すればよく、どのコースでも正会員資格に区別はない。ただし、それぞれの分野の実務は大きく異なることから、「生保アクチュアリー」「損保アクチュアリー」「年金アクチュアリー」なる表現を使うことがある。なお、日本アクチュアリー会は日本で唯一のアクチュアリー団体であり、保険業法第122条の2第2項に基づく、金融庁の指定法人である。アクチュアリーの育成・研修のほか、保険数理に関する調査研究を行い、日本の保険会社の責任準備金の計算基礎である標準死亡率の作成なども行う。
米国(損保以外)
米国のアクチュアリー会はSociety of Actuariesという。会員数(正会員:FSA, 準会員:ASAの合計)およそ1万人。
正会員試験の専門分野は、Finance/ERM, Investment, Indivisual Insurance, Retirement, Group & Healthの5つ。現在、MBA, CFA, CPA, MFE, FRM等のその他専門職との差別化を目指し、試験制度等の改革が目覚しい。日本の会員資格と比べると、Finance/ERM(近年発展が目覚しい), Investment(数年前までは新分野であったが既に多くの会員を有する), Healthが明確に存在することが特記事項である。
英国
英国のアクチュアリー団体は、Institute of ActuariesとThe Faculty of Actuariesの2つがある。
インド
インドのアクチュアリー団体はActuarial Society of Indiaという。近年、会員数の伸びが目覚しい。student会員(準会員になる前の者)も含めるとその数は5000人(2006年現在)にのぼり、3年前はその半分にも満たない会員数であった。
著名なアクチュアリー
架空のアクチュアリー
関連項目
外部リンク
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